なぜ二次交通のデジタル化に取り組むのか
新幹線に乗って京都旅行。飛行機で日帰り出張。高速バスで寝ていたら、あっという間に地元へ帰省。毎年夏休みはマイカーに乗って家族旅行。平和な平成を過ごし、現在に至っている私たちは、世界で最も快適で、安全で、正確な、素晴らしい移動体験を得られていたと思います。しかし、それはあくまで、一次交通とされる長距離の移動の話です。二次交通とされる日本各地の地域内の移動については、どうでしょうか。多くの人が、どこで何が利用できるのか・どう利用すればよいのかわからない、乗車券の購入のために長蛇の列に並ぶ、ものすごく混雑している、etc. わからないこと・難しいこと・不便なことが沢山あったのではと感じています。
RYDE 設立以前、私たちは、システム開発やデジタルマーケティングのお仕事を、交通・観光分野の事業者様・自治体様から数多く頂いて参りました。その中で、二次交通とされる分野が、地方において特に深刻な、少子高齢化による人材不足や財政難といった課題、地域の交通事業者様、自治体様、街の中小事業者様のちょうど間に位置してしまう構造的な課題などから、デジタル化の波に乗れず、世の中の流れから大きく取り残されてしまった厳しい現実を目の当たりにしてきました。
二次交通のデジタル化が遅れ、海外からの観光客や私たちが不便な思いをするにとどまらず、この先、数年、10年、更に先を見越した際、このままの状況では、移動の不便さとともに、緩やかに地域の活力が削がれ、日本全体が徐々に弱ってしまうのではないかという焦燥感に駆られ、やれることから試してみようと様々なサービス企画を世に送り出し現在に至っています。
現在、私たちRYDEは、二次交通のデジタル化と、デジタルを通じたその活用を目的とした独自のモビリティプラットフォームを企画・開発しています。私たちのモビリティプラットフォームは、資本の大小、地域の大小に関係なく、全国の全交通事業者様・全自治体様が、持続可能なかたちでDX(デジタルトランスフォーメーション)を実現できるようサービスを設計していきたいと考えています。デジタル化の波に乗り遅れ、取り残されてしまうのではなく、日本各地でのデジタル化を通じ、「二次交通をもっとわかりやすくもっと簡単に」することで、日本を地域から強く・元気にしていくこと、そして二次交通の分野においても、一次交通のように世界で最も素晴らしい移動体験を日本の各地で実現できるよう事業に取り組んでいきたいと考えています。